楽天携帯料金プラン発表|他人事ではない楽天経済圏
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楽天が携帯の料金プランを発表しました。
自社のデータ通信網で、データ通信料の上限のない月額2980円という料金プランで、データ通信料の上限のないプランでは、他の3社に比べて6割前後安いです。
自社のデータ通信網というところが、現在の懸念点だと思います。
しかし、この懸念点が払拭できたあかつきには、既存の楽天ユーザーの多くが楽天モバイルに流れることが予測されます。
楽天の強みは、ポイントが横断出来ることです。
世界的に見ても、日本人はポイントが大好きです。
最近はECサイト送料無料の問題が話題になっていますが、ECサイトだけでなく、様々なサービスのポイントが横断的に使えるため、楽天経済圏に一度入ると、他のサービスと比較した時に、楽天を使えるのであれば楽天を選択し、ポイントを貯めたいと思うのが普通になってきます。
※楽天経済圏・・・Eコマース、フィンテック、デジタルコンテンツ、通信など、楽天グループが展開する70を超えるサービスからなる経済圏のこと。楽天会員は共通のIDで、エコシステム内の複数のサービスを利用できるとともに、「楽天ポイント」を買い物やサービス利用時に貯めたり、使ったりすることができます。
その為、料金も安くて、サービスも他社と変わらないとなれば、ポイントが横断的に使える楽天の多くのユーザーが流れることが予測されます。
この楽天経済圏は、様々な場面で効果を発揮していて、電子決済でLINEペイやペイペイ、メルペイが派手なキャンペーンを行うなか、他に比べると派手なキャンペーンをやらなかったのに着実にユーザーを増やしています。
私は、何冊か書籍を出版していますが、書籍の業界でも年々楽天経済圏は力をつけており、少し前までは、書籍の売上の2~3割がAmazonで、7~8割が書店というイメージでした。
それが毎年Amazonの売上を楽天が奪いはじめ、年々比率が上がっているのです。
楽天のプラットフォームを使わなくても、ポイントの付くクレジットカードや電子決済など、楽天のポイント付与の可能性があればどの業種でも、楽天のポイントを考えざるを得なくなってきます。
特に同じ商品を取り扱っていたり、類似商品を他社と競っているレベルのものであれば、楽天経済圏に飲み込まれる可能性は高いと思います。
楽天経済圏に入るということはポイント付与に伴いコストが発生するので利益率が下がることを考え、ビジネスを組み立てる必要があります。
楽天のようなポイントなどのユーザーにとってプラスαの付加価値は、他社と差別化されていない商品やサービスの場合は特に動向に注意しておく必要がありそうです。