『オンライン化』は魔法の一手ではない|『オンライン化』を考える前に絶対に知っておきたい事
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最近、活動を制限されている分、情報の発信量が増えているので、色々な情報が錯綜していると思います。
こんな時代にあれをやった方が良い、これをやった方が良い、という情報も毎日たくさん見るようになりました。
その中で、コロナウイルスの影響が出る前に、時代の先を行っているように見えていたであろう人も、迷走しているのにこれが正しい、これをやった方が良いという発信をしていて、生きるか、死ぬかという中小企業が、今、やるべきことでないことを勧めていることも散見します。
例えば、『オンライン化』するというのも、本質を間違えると、この変化が速い時代に、時間という大切なリソースを奪い、オンライン化したものの、その前に顧客がいないという状況にもなりえます。
『オンライン化』というのは、あくまで手段です。
そしてその手段は、現在地から目標地点までの速さを上げる手段です。
正確に言うと、現在地から目標地点の、ある一定の区間の速さを上げます。
なので、そもそも現在地と目標地点を設定しているという事が前提にあります。
目標地点を設定していないのであれば、ゴールも、距離も、ルートも、ライバルも、基準の時間も、全く何も分かっていないのに、プロのマラソンの大会に出るのに、『早く走れる靴』を探しているようなものです。
『早く走れる靴』は、ゴール、距離、ライバル、基準の時間などが分かっていて、自分にどのような実力があり、何が弱点で、何が強みかを把握して、『早く走れる靴』は自分にとって、効果的ということが分かっている時に使えるのではなないでしょうか?
つまりビジネスで、やみくもに『オンライン化』を考えるまえに、やるべきことは、今までやってきた仕事の売上が下がっているのであれば、売り上げを上げるというゴール地点に対して、距離やルートを把握する為に、全ての工程をリストアップし、売上を上げるための工程で問題になっている点(ボトルネック)、売上が下がっている原因を探して、そこを最大限効率を上げるためには何をすれば良いのかという事を考えることです。
それが結果的に『オンライン化』だったら、そのボトルネックに対しての『オンライン化』を進めるべきです。
これは、コロナ時代の前から、このようなプロセスを考えることが重要で、システムなどを導入する時に、自分には使いきれず半年ほどで解約してしまうというような現象は、この工程にシステムがマッチしていないからです。
もともとの工程の速さを上げるためにシステムを導入したり、目標を上げてそれを達成するための工程にシステムが必要になっていたりしていないと、システムが工程に入っていないから使わないという現象が起きるのです。
多くの業種の中小企業が、生きるか死ぬかの戦いをしていると思います。
『オンライン化』という言葉を聞くと、魔法の一手に見えるかもしれません。
しかし、『オンライン化』で成功する企業は、このようなことをしっかりと考えていたり、直感的にやったらハマっていたり、たまたま当たっているというという状況です。
たまたま当たるという運に賭けるために、時間、お金、労力などの貴重なリソースを割くのでなく、コロナ時代の今、自分の弱点をしっかりと見つめ、それを克服するスピードを上げていった方が、生きる確率は高いと思います。
相談を受けたり、話を聞いたり、する中で、魔法の一手を求め、貴重なリソースを失っている方をが多くいます。
こんな状況だから、魔法の一手に見えるものは輝きが増して見えるのだと思いますが、その魔法の一手に見えるものを使いこなしている人は、見えないところで、相当数の手数を動かし、トライアンドエラーでボトルネックの解消を繰り返しています。
オンライン化を否定している訳ではありません。
むしろ、相当なスピード感を持ってやらないといけない。
その中で、貴重なリソースを最大限の効果を発揮させるために、手段を考える前に、やる順序を整えましょうというお話です。
皆さん、一緒にがんばりましょう。
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